Ecology主要ジャーナルの論文の長さ

長い論文がよい?それとも短い論文がよい?

内容はともかく、やたら長い論文を読むとものすごい時間がかかるので嫌気がさすことがある。そんな話をスペイン人のルームメイトに話をしたら、彼はものすごい長い論文を書くタイプの人だった(げっ)。はてさて、私は結構短い論文を書くタイプの人間だと思うのだけど、それは実際のところどうなのだろうか、とちょっと気になった。そこで、Ecologyの主要ジャーナルについて論文の長さを調べてみた。

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IntroductionとDiscussionの比較

とりあえずIntroductionとDiscussionの比較からしてみよう。感覚的にはDiscussionのほうがやや長くなりがちだと思うのだが、いったいそうなのであろうか。以下の7誌(Ecology, Ecology Letters, Ecosystems, Journal of Animal Ecology, Oikos, Oecologia, Proceedings B)から直近の10報を無作為に取り出し、それらの各セクションの長さの統計を取ってみる。

この図のx軸は、Introduction(黒線)とDiscussion(赤線)のワード数を表している。Journalに関係なく集計したもので、縦軸の高いところほどそのワード数(x軸)の論文の頻度が高いことを意味する。こうしてみると、やはりIntroductionよりもDiscussionのほうが概して長い傾向にあることがわかる。それぞれの中央値は、Introductionが876 words、Discussionが1454 wordsであった。これらの値を超える場合、それは全体の50%分位点より高いことになるので、比較的長い論文ということになるだろう。ちなみにIntroductionに限定すれば、1000 wordsを超える論文はほとんどなかった。

Journal別にみてみる

さて、文章の長さには、Journalによる傾向はあるのだろうか。まずはIntroductionからみてみよう。

上の図は、白丸は平均値、バーがSDを表している。Journal of Animal EcologyからProceedings Bの順に短くなっていた。Royal Society系は短い論文が多く、BES系はぐだぐだ長い論文が多い印象を受けていたので、この結果は納得がいく。

次はDiscussionについてみてみる。

EcosystemsからOecologiaの順に短くなっていた。Ecosystemsは極端に長く、Oecologiaがやや短くなっていた。他はおおむね1500 wordsのあたりに落ち着いていた。1500 wordsが適度なのだろうか。私は長すぎると思うのだが。。。

自分の論文と比較する

自分が書いた直近2論文と比較してみる。
Ecosystems – Intro: 694 , Discussion: 909
Proceedings B – Intro: 772, Discussion: 1011

いずれも中央値より全然短い。やはり短く書くタイプだった。

意味するところ

上の統計の意味するところはそれほど深くはないだろうけれども、論文を書く際のちょっとした参考値にはなるのではなかろうか。すくなくとも上記のJournalに投稿され、受理された論文については、上に述べたword数くらいの説明は必要とされることが多いということだろう。あまりにもこれらの統計値から外れる場合、極端に説明不足か、過剰な説明になっている可能性がある。ただし、各Journalから10報ずつしかサンプルを取ってきていないので、サンプル不足による統計力不足は否めないのであしからず。

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